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医療法人社団やまと洋光会 泉の森クリニック
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嚥下外来


嚥下(えんげ)外来

嚥下とは飲み込みのことです。
嚥下動作は、食物のある場所により3相に分類されます。
口腔相 → 咽頭相 → 食道相と移動していきます。
嚥下機能の低下とは、その動作がスムーズにいかないということです。


嚥下(えんげ)外来

症状 誤嚥とは
誤嚥の原因 嚥下機能評価と診断
指導 予防

症状

食事がとりにくい、食事中にむせる、飲み込みにくい、のどに引っかかった感じが続いている、痰が切れない、水を飲むと咳が出るなど症状がある方は、嚥下機能が低下している可能性があります。
高齢になれば筋力や神経系の機能は低下し、喉頭の位置も下降するので、嚥下機能は低下します。
嚥下機能が低下すると、食べにくい食物をのどに詰まらせる問題(窒息事故)が生じます。
代表とする食べにくい食物が餅(もち)です。
認知症があると口腔内に貯め込みや丸呑みをするので、誤嚥や窒息を起し易くなります。


誤嚥

食物や液体、唾液や胃からの逆流物が、声帯を超えて気管と肺内へ侵入し、むせることを誤嚥(ごえん)と言います。
誤嚥が続くと、気管に異物が入り肺炎を引き起こす危険性が高まります。
"水"に代表される液体は、咽頭を通過する時間が早いので一番誤嚥を起こし易いです。
嚥下機能が低下すると食物等が誤嚥して肺に入り、嚥下性肺炎を発症します。寝ている間に口腔内の唾液を誤嚥する場合や、胃の内容物が逆流して誤嚥して肺炎を発症する場合もあります。


誤嚥の原因

高齢になれば筋力や神経系の機能の低下とともに、喉頭(のど仏)の位置が下がり、嚥下機能が悪くなります。
加齢とともに歩くのが遅くなるのと同じように、嚥下運動も遅くなり、喉(のど)の知覚も低下して誤嚥してもムセと言われる反射がなくなり、飲み込む能力も低下します。
"水"に代表される液体は、のどを通過する時間が早いので、嚥下機能の低下に対応しにくいものです。


嚥下機能評価と診断

当院では、嚥下障害がある方の飲み込みの機能を見るための内視鏡検査を行っています。
鼻から細いファイバースコープ(内視鏡)を入れた状態で、色をつけた水やとろみ液体・ゼリーを口から摂っていただき、飲み込みの様子を観察します。
この検査では、口の中から喉に流れてくる様子を実際に見ることができるのが特徴です。
検査自体は5分ほどで終わります。


指導

検査の結果により、各個人に対応した食事内容、嚥下時の体勢などについて指導、説明いたします。
嚥下機能の低下に対応した食事内容を選択します。
液体にはトロミ(増粘剤)を付けます。
但し、粘度を上げ過ぎると窒息の危険があるので注意が必要です。
食事内容は適度に軟らかく、べたつかず、まとまり易く、適度に水分を含み、適度のトロミがある食物形態を選びます。
パサパサした食品は避けます。
加齢に伴い消化吸収が悪くなるので消化が良いように処理し、噛む力や飲み込む力が弱くなるので、煮たり蒸したりします。
窒息事故を起こし易い食べ物を避けます。
具体的には『餅、パン、お握り、寿司、肉片(鳥唐揚げ、ステーキ)、団子、コンニャク、里芋、りんご、パイナップル』などは避けます。

食事中の姿勢や、一口量を調整するなどで、誤嚥をある程度は減少させることができます。
嚥下機能が低下すれば誤嚥を生じ、誤嚥を繰り返していると気管支炎や軽症肺炎を発症します。
できれば肺炎が重症化して入院が必要となる前に、早期に診断して治療を開始すべきです。


予防

テレビを付けながらの"ながら食い"は止めて、食事に集中して食べるようにします。会話しながらの食事も誤嚥を誘発します。
意識して唾液を飲み込む訓練や、飲み込む時に"うなずいて"飲む、"頸部を前屈"させる、飲み込んだ後に息を吐いたり、咳払いをして誤嚥した物を出す訓練をします。
嚥下運動に関係する口や舌、のど仏を上げる筋肉を鍛えます。
イラストの嚥下おでこ体操や、顎持ち上げ体操を行います。
さらに喉(のど)の機能だけを鍛えるのではなく、全身を鍛えることも誤嚥性肺炎の予防になります。
誤嚥した物を出せるように"咳の練習"や、呼吸を鍛えるために『大声を出したり、歌ったり、笑ったり、腹式呼吸、腹筋』なども有効です。
嚥下機能は、体力や全身状態と相関します。
日頃から良く喋って、運動することが大切です。
一度機能を低下させると、回復させるには何倍も労力が必要になります。


嚥下おでこ体操

顔はおへそをのぞき込むように下に向け、手は上に向かって押す。
おでこと手で押し合いっこするように、食前に毎5秒間×lO回行う。
のど仏を上にあげる筋肉を鍛える運動。