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医療法人社団やまと洋光会 泉の森クリニック
〒242-0005
神奈川県大和市西鶴間1−19−8
TEL:046-271-7070

小田急江ノ島線 
鶴間駅西口より徒歩3分
専用駐車場4台



鶴間 耳鼻咽喉科 脳神経外科 泉の森クリニック 耳鼻咽喉科


耳疾患

耳垢栓塞 外耳道炎 外耳道異物 外耳道湿疹 急性中耳炎
慢性中耳炎 鼓膜穿孔 耳管狭窄症 滲出性中耳炎 中耳真珠腫
航空性中耳炎 耳管開放症 老人性難聴 騒音性難聴 突発性難聴
耳鳴症 先天性外耳瘻孔

耳垢栓塞

外耳道に耳垢が詰まってしまう状態です。綿棒で耳垢を押し込んでしまい、固まってしまうことが多いようです。固くて取れない場合には耳垢を溶かす薬を点耳して、柔らかくしてから除去します。
お子さんの場合は、耳掃除を嫌がり暴れることにより、外耳道や鼓膜を傷つけることがあります。「こんなことで」と、思わずお気軽に受診してください。
中耳炎など病気になって耳鼻科受診し、耳垢がある場合は、まず除去処置をしなければなりません。これは、お子様にとっても苦痛です。普段から耳垢を除去しておくことが大切です。


外耳道炎

外耳道への刺激で外耳道の皮膚に細菌が感染することで起こります。
痛みが強く、分泌液が出ることがあります。また外耳道が腫脹することにより耳閉感を感じることもあります。抗生物質の点耳薬を使用して治療します。
耳掃除による刺激で起こりやすいので注意してください。


外耳道異物

外耳道に異物が入った状態です。
異物は水、耳垢、毛、虫、などです。子供の場合、いたずらで周りにあるもの(おもちゃ、ティッシュなど)を入れてしまうことがありますので、注意してください。


外耳道湿疹

外耳道への刺激(耳掃除、綿棒でさわるなど)で外耳道皮膚に湿疹が出来て痒くなります。
痒みのため、さらに刺激を繰り返し湿疹が慢性化すると、皮膚の抵抗力が弱くなります。その部位にカビが生えたり、炎症が長く続くことになります。もっとも大事なことはなるべく我慢してかかないことと、外耳道を清潔に保つことです。


急性中耳炎

咽頭と中耳(鼓膜の内側)は耳管という管でつながっています。鼻咽頭より耳管経由で細菌感染が起こると中耳に炎症が波及し、膿が中耳に溜まり、激しい痛み・発熱が起こります。
治療は抗生物質を使用しますが、炎症がひどい時は鼓膜を切開して排膿します(鼓膜切開術)。子供の場合は、耳管が短いため中耳に炎症が波及しやすく、鼻の処置も併用することが重要です。


慢性中耳炎

細菌感染が繰り返されると抗生剤の効きにくい菌が増えて、耳漏が遷延化します。
鼓膜や耳小骨に炎症が続き、鼓膜穿孔・耳小骨固着などを起こし聴力も低下します。適切な抗生剤の使用と中耳の清潔を保つことで、耳漏をコントロールすることが重要です。
聴力低下を起こした場合は、手術で鼓膜を再建することが可能です。そのためには耳漏がコントロールされ、感染が無いことが条件です。


鼓膜穿孔

外傷、スキューバダイビング、慢性中耳炎などで鼓膜に穴があいた状態をさします。
鼓膜に穴があいていると音が伝わらないため、聴力が低下します。外傷性穿孔は、ほとんどが自然に閉鎖します。慢性中耳炎による穿孔の場合には、自然閉鎖しないことが多く、状況によって鼓膜再建手術をお勧めしています。


耳管狭窄症

鼻の奥と中耳をつなぐ耳管という管は外気圧と中耳の気圧を調節しています。
この耳管の機能が低下すると、中耳の換気が抑制されるため鼓膜が内側にひっぱられて、耳が塞がった症状が出現します。鼻の奥に管を入れて、耳管に空気を通す耳管通気療法という治療を行います。


滲出性中耳炎

耳と鼻をつなぐ耳管の働きが悪くなると、中耳腔の陰圧が続き周囲から液体がしみだして滲出液が溜まります。また、急性中耳炎の治療が不完全な場合も滲出性中耳炎に移行する場合があります。中耳腔が空気でなく水分で満たされるため、音が伝わりづらく、耳が塞がった感じがして聴力が低下します。
子供は耳管の機能が未熟で、アデノイド(鼻の奥の扁桃腺)が耳管を圧迫していることが多いので滲出性中耳炎を繰り返します。痛みが無いため、訴えが無く、気付かない内に進行しますが、聞こえないことを本人が言いませんので、普段から観察することが重要です。
治療としては、耳管通気療法や鼓膜を切開して排液する方法(鼓膜切開術)があります。繰り返す場合には、鼓膜に小さな排液チューブを挿入する方法(鼓膜チューブ挿入術)があります。時間を圧迫するアデノイドが大きい場合切除することを勧める場合もあります。
鼻の症状により増悪軽快しますので、鼻水が出ている時は要注意です。鼻の治療とネブライザー吸入療法(薬剤を粒子状にして鼻内に噴霧)も同時におこなうことが大切です。
成人では腫瘍が耳管を圧迫することによって片側の中耳炎をおこすことがあるので片側の場合は注意が必要です。
幼少時期は、言語習得の時期であること、学習障害につながる可能性もあることから、軽度の難聴でも放置せず耳鼻科での加療が必要です。


中耳真珠腫

耳管狭窄症、滲出性中耳炎、慢性中耳炎などの中耳の換気が悪い状態が続くと、鼓膜の中に真珠のような白い腫瘍が出来ます。
この腫瘍そのものは良性ですが、骨を壊して徐々に進行するという性質があります。耳小骨を壊すと聴力低下が起こり、内耳を壊すと難聴やめまいを起こします。さらに脳の方まで進行すると顔面麻痺や髄膜炎を起こすこともあります。感染を起こすと耳漏が続き炎症が進むので、定期的に耳鼻咽喉科で耳内の掃除を行い、感染のコントロールを行うことが重要です。ある程度大きいものや、進行する可能性がある場合は手術で摘出する必要があります。


航空性中耳炎

離着陸の際の急激な気圧変化によって中耳炎症状を起こしたものです。
耳痛から始まり、炎症による聴力低下を起こすことがあります。つばを飲んだり、水分を取るなど嚥下運動をすると、耳管が開き中耳の換気が行われますので、これを行ってください。大きく口を開けたり、ガムをかむのも効果的です。アレルギー性鼻炎の方や、風邪を引いていたり酒を飲んだりすると、耳管や、耳管の鼻腔への入口の部位がむくむため中耳炎を起こしやすくなります。
着陸後、痛みが続く場合、耳閉感が取れない場合は耳鼻咽喉科を受診してください。治療は急性中耳炎、滲出性中耳炎の治療と同じになります。
頻回に繰り返す場合は、搭乗前に内服をし点鼻薬を使用することで予防できますので、ご相談ください。


耳管開放症

耳管の緊張性がないため耳管が開きやすく、開いたままの状態になっています。
耳管は開いているにも関わらず、耳が詰まった感じがします。開いた耳管を通って音が中耳へ到達し、自分の声が響く、自分の呼吸音が聞こえるなどの症状が起こります。急激なダイエット、消耗性疾患などで急に体重が落ちたりすると、耳管周囲にある脂肪などの組織が減ることが原因の一つと考えられています。年齢が上がることで耳管の弾力性が減り耳管機能が低下することも原因と考えられます。治療は鼻から耳管の入口に薬を塗ったり、耳管内に薬品を注入したりします。全身状態の改善を目的にした漢方薬などで軽快する場合もあります。


老人性難聴

聴こえの神経の機能低下です。年齢と共に高音部の聴力が落ちてきて、だんだん聞こえが悪くなります。耳鳴りを伴ったり、耳鳴りだけの場合もあります。
音の認識力も低下してくるため、音は聞こえるが話の内容が分からないという事が起きてきます。年齢変化であるため、聴こえの神経を回復するのは困難です。日常生活、社会生活に不自由が出てくれば補聴器の適応となります。
補聴器は耳鼻咽喉科で診察を受けて、自分にあったものを作成するのが良いと思います。当院では補聴器相談も行っております。一度ご相談ください。


騒音性難聴

騒音の大きな職場、ヘッドホンステレオの使い過ぎ、などの環境が長く続くと、聴こえの神経の障害が進行し、耳の聴こえはだんだん悪くなります。
耳鳴で気付くことが多いです。一度障害を受けた聴こえの神経を回復するのは困難ですので、環境を改善し、予防することが大事です。


突発性難聴

突然、聴こえが悪くなる病気です。通常は片側の耳の塞がった感じで気が付くことが多いようです。
内耳にある聴こえの神経の障害で起こりますが、原因はまだよくわかっていません。めまいを伴うこともあります。なるべく早く治療を開始した方が回復する可能性が高いと言われていますので、すぐに耳鼻咽喉科を受診してください。聴力検査を行い障害の程度を調べ、壊れてしまった聴こえの神経を改善するため、ステロイドの投薬を行います。聴力低下の程度によっては入院加療をお勧めすることもあります。


耳鳴症

耳鳴は大きく分けて、2つの耳鳴があります。自覚的耳鳴症(耳鳴といったら一般的にはこれを指します)と他覚的耳鳴症です。
耳鳴症は、基本的には聴こえの神経に障害がある場合に起こります。急性の聴こえの障害(突発性難聴、メニエール病)、慢性の聴こえの障害(老人性難聴、騒音性難聴、慢性中耳炎、中耳真珠腫)などが原因となることが多いですが、原因不明のものも多いようです。 ビタミン剤、安定剤、漢方薬などの内服治療が中心となります。一般的には高音部難聴で、「キーン」「ジー」という音、低音部難聴で、「ゴー」「ボー」という音が聴こえることが多いようです。
他覚的耳鳴症とは、普通は耳鳴は自分にしか聴こえませんが、これは実際に音を発し、マイクで音を増幅することが出来れば他人にも聴こえるといったものです。例えば、耳管が開いたり閉じたりする音、内耳のそばを脳血管が蛇行することによる血流音、などです。まれに動脈瘤や中耳の血管性腫瘍などが原因となることがあるので、耳鼻咽喉科を受診し、検査をするのが良いと思います。
女性の方は、更年期障害の症状の一つとして、耳鳴を訴えられる方もいます。当院では女性ホルモンの検査への対応もおこなっております。お気軽にご相談ください。


先天性外耳瘻孔

耳介の上前方の皮フに、先天性に小さな穴が開いていることがあります。症状がなければそのままで構いませんが、細菌感染すると痛みが出ます。
赤くはれ上がったり、膿瘍を形成する場合もあります。抗生剤の投薬治療を行いますが、症状がひどい場合、切開して排膿します。繰り返すようならば手術で摘出します。


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めまい疾患

めまい(内耳性) メニエール病 良性発作性頭位眩暈症 聴神経腫瘍

めまい(内耳性)

人は無意識のうちに自分が空間に対してどのような位置にあるかを察知し、体のバランスを取っています。情報は、眼からであったり、足にかかる重力であったりします。内耳にある前庭では、頭の位置やその動きの情報を主に察知して体のバランスを保っています。これら情報に異常やズレが生じるとバランスがくずれ、めまいが起こります。
このズレは、精神的なストレス、肉体的な疲れ、高血圧・低血圧などの血行障害、ウイルス感染、コンピューターの画面を見続けることによる眼の刺激、肩や首の凝り、など間接的な原因はたくさんあります。症状として起こっているめまいが、耳鼻科のめまいであるかどうかの判別のためにも耳鼻科受診してください。頭痛がしたり、手足がしびれたり、ろれつが回らないなどの症状がある時は、脳出血などの心配があるため、すぐに救急病院を受診してください。それらの症状がなければ、まず心配はいりませんが、なるべく早めに耳鼻咽喉科での診察をお勧めします。
めまいは、車酔いと同じ状態ですので嘔吐、下痢などがおこることが多くあります。
めまいがしている時は、自分の意志に反して眼球が左右方向へ激しく動く'眼振'と言う所見があります。この眼振がめまい診断の参考になります。激しいめまいの時は、めまい止めの点滴を行うこともあります。大きいめまいのあと、ふわふわするようなバランスの悪い状態が続く方患者さんの場合は、漢方薬などの内服やリハビリ療法を行っていきます。
内耳性のめまいの場合、片方の内耳機能が低くなっても反対側の内耳や脳が調節して、全体のバランスをとります(代償機能)。リハビリはこれを促進します。 リハビリ方法などわからないことがありましたら、耳鼻科医にご相談ください。


メニエール病

「内リンパ水腫」と呼ばれる内耳のむくみにより、回転性めまい・難聴・耳鳴りなどを繰り返す病気です。水腫が症状を引き起こすことはわかっていますが、なぜ水腫が起こるのかはまだ明らかではありません。めまい発作が一度だけでは「突発性難聴」とは区別できません。繰り返す起こすことで、「メニエール病」と診断されます。
めまい発作のおこり方としては、片側の耳の塞がった感じで気が付くことが多く、'ボー'という耳鳴がして、回転性のめまいが起こります。発作の程度が軽い場合、聴力検査にて低音部難聴を認めますが、耳が詰まっている感じのみで、聴こえが悪いと自覚する事はあまり無いようです。めまいの程度は、ぐるぐるして動けないめまいから、ゆらゆらする、なんとなく視点が定まらないなど人によって差があります。治療は、むくみを抑える利尿作用のある薬剤を内服します。聴力低下が著しい場合はステロイド剤を使用することもあります。
治療をして改善したとしても、発作を繰り返すうちに徐々に聴力が低下していくという危険性もあるため、毎回、きちんと耳鼻咽喉科で検査と治療を行うことが重要です。


良性発作性頭位眩暈症

内耳の前庭という場所にある耳石がはがれて半規管の中に入り込むことによって、回転性めまいがおこる病気です。耳石がはがれる原因は、頭をぶつける、ストレス、循環障害などと言われていますが、はっきりしません。耳石が半規管内のリンパの流れに異常を生じてめまいをおこすと考えられています。
起床時や寝返りをうつときなどに頭の位置を動かすことでめまいが生じますが、めまいをおこす頭の位置(めまい頭位)が人によってきまっているのが特徴です。めまい頭位をとり続けると、めまいは通常1分以内におさまります。 治療は、めまい止めの薬、安定剤などの内服治療が中心ですが、一番大事なのはリハビリです。急性期は安静にしている方が良いのですが、ある程度症状が治まってきたら、積極的に頭や首を動かす運動をすることが重要です。めまい頭位を繰り返すことでだんだん慣れが生じてめまいが起きにくくなります。めまい症状は時間と共に回復することがほとんどです。


聴神経腫瘍

内耳の奥にある聴神経は聞こえの神経である蝸牛神経、平衡感覚の神経である前庭神経から出来ています。
聴神経腫瘍はこの聴神経そのものにできる良性の腫瘍です。ほとんどが片側に出来ます。腫瘍そのものは良性ですが、非常にゆっくりとしたスピードで大きくなりますので、聴神経を圧迫して、徐々に聴力の低下、耳鳴、めまいなどの症状が出現します。
片側の耳の聞こえが徐々に悪くなってきたり、めまいの発作を繰り返すなどの症状がある場合は、聴神経腫瘍の可能性を疑って、頭のCT、MRIなどの検査を行う必要があります。
脳神経外科への紹介をいたします。


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鼻疾患

鼻出血 急性副鼻腔炎 慢性副鼻腔炎 鼻中隔弯曲症 肥厚性鼻炎
アレルギー性鼻炎 花粉症 嗅覚障害 鼻前庭炎 鼻前庭湿疹
術後性頬部嚢腫 鼻腔・副鼻腔腫瘍

鼻出血

鼻血が出る場所は、ほとんどが鼻の入り口の内側(キーゼルバッハ部位)からです。
鼻を強くかんだり、いじったりする刺激で粘膜から出血します。止血方法は、小鼻の部分を指で左右から強く押さえます。この時、ティッシュ入れると、止血し手も取りだす際に再出血しますのでお勧めしません。また、上を向くと血を飲み込んでしまうので、下を向いて、口に流れた血は全て吐き出してください。圧迫止血を試みても30分たってもとまらないようなら耳鼻咽喉科を受診し、止血をしてもらってください。
小児の鼻出血の多くはアレルギーを伴い、成人の鼻出血の多くは高血圧に伴うことが多いようです。アレルギーによる鼻内所見の改善や血圧のコントロールが鼻出血の予防につながります。


急性副鼻腔炎

風邪をひいたり、鼻炎がすすむと、副鼻腔という空洞に膿が溜まります。鼻と副鼻腔との間に交通路があり炎症が副鼻腔に波及して膿が溜まります。奥の方まで膿が溜まっているので、鼻がにおったり、汚い鼻水が続いたりします。膿が頬(上顎洞)に溜まれば頬部痛を起こし、眼の周り(篩骨洞)に溜まれば眼の付け根が痛くなり、額(前頭洞)や脳のすぐ下(蝶形洞)に溜まれば頭痛を起こします。内服治療で改善できるので早めに耳鼻咽喉科を受診してください。


慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

急性副鼻腔炎を繰り返すと、鼻腔と副鼻腔との間の交通路の粘膜が厚くなって、常に副鼻腔に膿が溜まったままとなります。この状態が長く続くと、粘膜の肥厚がさらに強くなり、鼻の中にポリープ、鼻茸(はなたけ)が大きくなり、鼻の空気の通り道を塞いでしまい、鼻で息が出来なくなります。さらにすすむと、においがわからなくなったりします。
鼻の中の内視鏡検査でポリープがあれば診断がつきますが、最近ではCTスキャンにおいて副鼻腔内の状態がより詳しくわかります。
初期には抗生物質の内服治療と、ネブライザー吸入療法(薬剤を粒子状にして鼻内に噴霧)を行い、ポリープが小さくならない場合は手術が有効です。最近は鼻の中から内視鏡を使用しての手術が主流です。


鼻中隔弯曲症

鼻の真中の仕切りが曲がった状態です。誰でも成長の過程で曲がってくるのですが、その程度が極端だと鼻づまりの原因となります。薬などでは治らないため、症状の改善のためには手術を行うことになります。


肥厚性鼻炎

鼻の中の粘膜が腫れて、鼻の空気の通り道が狭くなった状態です。特に鼻の一番下にある下鼻甲介というヒダが腫れます。原因として、ダニなどの通年性アレルギーによるもの、点鼻薬の乱用によるものなどがあります。腫れてしまった粘膜をレーザーで焼くことにより症状は改善します。


アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎の症状には、鼻水、くしゃみ、鼻づまり、眼、鼻の痒みなどがあります。スギ・ダニ・ハウスダストなどのアレルゲン(アレルギーの原因)が鼻の中の粘膜に触れるとアレルギー反応が生じて、鼻水が多量に分泌され、鼻の粘膜が腫脹し空気の通り道が狭くなります。アレルゲンと接することにより症状が出るので、まずアレルギーの原因が何かということを調べて、これを除去することが大事です。血液検査でアレルギーの原因がわかるので、自分のアレルゲンを確認することが重要です。
治療は抗アレルギー剤の内服、点鼻スプレーの併用などを行います。症状がひどい時にはステロイド剤が含まれている内服、点鼻薬を使用します。これらの治療はあくまでアレルギー反応を抑えることにより症状を緩和するものなので、アレルギー体質が治る訳ではありません。しかし、アレルギーの原因を除去し、薬で症状を抑えることにより快適な日常生活を送れるようになりますので、有効な治療と言えます。
また、鼻の粘膜をレーザーで焼灼する手術も有効です。アレルギー反応を起こす粘膜を焼灼することにより、アレルゲンにさらされる面積が狭くなり、鼻の空気の通り道も広くなるので症状は非常に良くなります。


花粉症

花粉がアレルゲン(アレルギーの原因)であるアレルギー性鼻炎のことです。春のスギ、ヒノキだけでなく、夏のカモガヤ、秋のブタクサなど季節によって飛散する花粉が異なります。血液検査から反応する花粉の種類がわかるので検査を受けることをお勧めします。環境、大気汚染、体質の変化などにより花粉症は発症するので、症状が無くても一度検査を受けることをおすすめします。
また、アレルギーの薬は花粉飛散前から内服すると予防効果も認められていますので、早めに耳鼻咽喉科を受診し、内服治療を行うことが重要です。スギ花粉症の場合、1月中旬ごろから薬を飲み始めましょう。
花粉症のレーザー治療は、くしゃみ、鼻水、とくに鼻づまりでお困りの方におすすめです。ただし、花粉症のシーズン中に施行すると、術後の反応が強く出るため、シーズン前に行うことをおすすめします。つまり、花粉症のシーズンを快適に過ごすための予防的な治療となります。当院では、レーザーではなく薬品による鼻内焼灼治療を行っております。
注射一本で花粉症が治るといった話を良く聞きます。これはステロイド剤の注射のことで、確かにアレルギー反応を抑制する効果が強いため、症状の改善には劇的に効果があります。副作用の可能性も考えられるため、耳鼻咽喉科専門医の間では一般的には行われていません。


嗅覚障害

鼻の一番奥(脳のすぐ下)にある、においを感知する神経(嗅神経)の障害で起こります。多くは神経の場所まで、においの分子がたどり着けないために起こります。副鼻腔炎でポリープがあったり、鼻炎で鼻の粘膜が腫れていたりする場合です。また、においの神経は細いので頭を強くぶつけたり、風邪を引いたりすることによっても起こります。早期に治療する程、改善しやすいので、なるべく早く耳鼻咽喉科を受診してください。
鼻の内視鏡検査と、注射によるにおいの検査を行います。治療は、ステロイド剤の点鼻治療が有効です。


鼻前庭炎

鼻の入り口に近い部位の炎症です。鼻をいじる事により鼻毛の毛穴に炎症が波及することによって起こります。痛みと分泌液が出ることがあります。


鼻前庭湿疹

鼻の入り口に近い部位の湿疹です。鼻水の刺激、アレルギー反応などで鼻の入り口の皮膚が炎症を起こすと湿疹が出来て痒くなります。


術後性頬部嚢腫

昔の蓄膿症手術の合併症です。以前は歯肉部や眉間を切って蓄膿症の手術を行っていましたが、平均10〜20年程度で、膿の袋が形成されて再発します。急激に頬が腫れ、痛みを伴います。眉間を切った場合は目の周り、前頭部が腫れ、眼球や脳を圧迫することもあります。抗生剤の内服や歯齦部より針を刺して内容物を排液することで一時的には改善しますが、繰り返すようであれば手術の適応です。最近では内視鏡で鼻内から嚢腫を摘出することが可能です。


鼻腔・副鼻腔腫瘍

出血性の腫瘍(血管腫)、増大傾向を示す腫瘍(乳頭腫)、においの神経にできる腫瘍(嗅神経芽細胞腫)など色々あります。頬部の痛み・腫脹・出血の3症状がある時は上顎洞の癌をまず疑います。悪性のものの場合、早期発見、早期治療が重要ですので早めに耳鼻科を受診してください。


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のど疾患

急性扁桃炎 慢性扁桃炎 扁桃周囲炎・
 扁桃周囲膿瘍
急性喉頭蓋炎 伝染性単核球症
声帯ポリープ ポリープ様声帯 声帯結節 咽喉頭腫瘍 喉頭癌
咽頭癌 食道癌 咽喉頭異常感症 逆流性食道炎 アフタ性口内炎
舌癌 味覚障害 いびき 睡眠時無呼吸症候群

急性扁桃炎

扁桃腺の急性炎症で、細菌やウイルスにより扁桃組織が腫れて痛みや発熱を起こします。のどの両側にある口蓋扁桃が炎症の中心となりますが、扁桃腺組織は、鼻の奥や舌の付け根などにもあるため、これらが炎症を起こすこともあります。本来、扁桃組織は細菌やウイルスから体を守るための免疫の場所となりますが、体力の低下などで抵抗力が弱まると感染を起こしてしまいます。
抗生剤の内服、うがいが有効な方法です。耳鼻咽喉科ではのどの消毒、ネブライザー吸入療法(薬剤を粒子状にして口腔内に噴霧)を行うため、のどが痛い時、風邪を引いた時には耳鼻咽喉科を受診するのが早く治る近道です。症状がひどい時は抗生剤の点滴を行います。


慢性扁桃炎

急性扁桃炎を繰り返し細菌感染が慢性化したため、扁桃腺が細菌の住処になってしまった状態です。特に溶連菌という細菌により、まれに全身症状(腎炎、関節炎など)を起こす事があります。繰り返す場合は、手術により扁桃腺を摘出するのが良い方法です。


扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍

扁桃腺のまわりの炎症うをおこし(扁桃周囲炎)、さらに悪化して口蓋扁桃の周囲に膿が溜まった状態(扁桃周囲膿瘍)です。通常片側に起こり、口を開けられない、食事がのどを通らない、首にかけての激しい痛みの症状を伴います。切開して排膿したり、膿を穿刺して吸引する必要があります。


急性喉頭蓋炎

喉頭蓋は気管内に食事や水分が入り込まないようにふたの役目をする部分です。ここが炎症を起こすと腫脹をおこします。症状はのどの痛み、呼吸苦、摂食障害などです。まれに腫れにより気道が閉鎖され、窒息が起こり死に至ることもあります。とても怖い病気ですが、内科などでは診断が困難です。のどの痛みがひどい時には耳鼻科を受診したほうが安心です。


伝染性単核球症

EBウイルスというウイルスに感染することにより発病する病気で、のどの痛み、発熱、首のリンパ節腫脹、肝機能障害が症状として起こります。皮膚の発疹を伴うこともあります。口蓋扁桃に白い膿がべったりと付着をみとめます。血液検査により感染がわかりますので、検査を受けることをおすすめします。治療は、解熱剤、肝臓を守る薬などが対症療法として行われ、だいたい1〜2週間で回復します。ただし、肝機能が正常化するのには2ヶ月程かかりますので、しばらく安静にする必要はあります。まれに重症化することがありますので、耳鼻科を受診したほうが安心です。


声帯ポリープ

声帯という2本の白い帯が、発声時に振動することで声が出ますが、ここにポリープ(やわらかい突起)が出来ると声がかすれます。風邪で咳がひどく出た時、カラオケなどを歌い過ぎた時、などの急性炎症後に声帯が出血してポリープが出来ることが考えられます。声のかすれが続く場合、耳鼻咽喉科を受診して声帯を見てもらったほうがよいでしょう。声の改善のためには、声の安静(しゃべらないこと)が大切です。手術が必要なこともあります。


ポリープ様声帯

長期に渡って声を使いすぎたり、喫煙によるのどの刺激などがあると、声帯がブヨブヨに腫れてしまいます。初期には声のかすれだけですが、進行すると声門(のどの空気の通り道)も狭くなるため、のどの圧迫感、息苦しさなどを自覚することがあります。まずは、声の安静が大切です。


声帯結節

左右の声帯が当たる所にこぶが出来て、声がかすれます。声を酷使する人(歌手、保母など)に多い病気です。声の安静を心がけ、改善しなければ手術を選択します。


咽喉頭腫瘍

まれに咽喉頭の腫瘍があります。良性から悪性まで色々種類があります。痛みが長引く、食事が引っかかる、声がかすれる、痰に血が混じるなどの症状が続く場合は耳鼻咽喉科で診察を受けてください。


喉頭癌

声帯に癌が出来ると声がかすれます。比較的早期に症状が出ますので、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。喉頭癌はタバコと因果関係があるといわれていますので、喫煙者の場合、特に注意が必要です。


咽頭癌

のどは上咽頭、中咽頭、下咽頭と分かれていますが、それぞれの部位に癌は発生します。耳鼻咽喉科医による内視鏡での診察で早期発見が可能です。


食道癌

食道上部の癌の場合、のどに症状が出ることがあります。食事がのどを通らない、飲み込む時に痛みがあるなどの症状があれば耳鼻咽喉科を受診してください。


咽喉頭異常感症

のどに何かが引っかかる感覚は意外と多いですが、まずは耳鼻科を受診をして腫瘍などが否定された場合、咽喉頭異常感症と診断します。いわゆる神経過敏状態なので、ほとんど心配ありません。鼻水や痰、のどの乾燥、見えないような炎症などがその原因ですが、はっきりしないことが多いです。腫瘍が無いということがわかれば、安心感からのどの違和感が消失することも多いのですが、患者様に応じて内服薬などを処方することもあります。


逆流性食道炎

胃と食道の間は、本来逆流現象が起こりにくいように一定の圧力がかかっています。しかし何らかの原因で、胃酸が逆流して食道粘膜に炎症を与えると、のどの違和感を感じることがあります。耳鼻科でのどの診察することが大切です。


アフタ性口内炎

口腔内の粘膜(舌、歯肉、唇や頬の内側など)におきた炎症です。症状としてはその部分の痛み、食事がしみる、食物が飲み込みにくい、味覚低下などがあります。機械的損傷(入れ歯が合わない、歯が粘膜にあたる)、口腔衛生不良(水分や食事の摂取不良、唾液の分泌が不足、歯みがきやうがいの欠如)、全身状態の低下(病気・過労・体力低下、ビタミン不足、貧血など栄養状態が悪い状態)、ストレスなどが原因となります。口の中を傷つけないようにし、口の中を清潔に保ち、体調を整えることが重要です。ベーチェット病などの全身疾患、カンジダやヘルペスなどの感染による口内炎などもありますので、耳鼻咽喉科を受診してください。


舌癌

舌癌は舌の側面や先端に潰瘍を形成し、次第に隆起してきます。痛みや出血を伴い、さらに進行すると顎下部や頸部リンパ節などへ転移します。虫歯や義歯による舌への慢性刺激、喫煙、などが誘因となります。初期には口内炎のように見えますが、なかなか治らない、繰り返して同じ場所に口内炎ができるなど、気になるようでしたら受診をおすすめします。


味覚障害

舌の炎症、味覚神経の障害などが原因となります。貧血、ビタミン欠乏、薬の副作用、歯の金属の詰め物などが原因となることもあります。特に体内に存在する微量元素である亜鉛などのバランスがくずれると味覚障害が発症すると言われていますので、治療として亜鉛製剤を用いることが多いです。


いびき

空気の通り道である気道の狭窄音がいびきです。疲労時、アルコール摂取時、頭の向き、肥満などの原因によりいびきは大きくなります。ひどくなると睡眠時無呼吸症候群に移行して、全身状態に悪影響を与えることになるため、早めに検査を行うことが大事です。
1.横向きに寝る
2.ダイエット
3.口、あごの回りに筋肉をつける

以上3点を心掛けてください。さらに、耳鼻咽喉科で点鼻薬を処方してもらい、寝る前に使用するのも効果的です。


睡眠時無呼吸症候群

睡眠時に呼吸が数秒間停止する病気です。睡眠時に呼吸停止を繰り返して睡眠過程が障害され、血液中の酸素濃度が低下します。夜間に熟睡がないため、昼間の眠気、慢性的な疲労などが起こってきます。さらに重症化すると高血圧、心不全、肺の循環障害により突然死を引き起こすとまで言われています。家族のすすめがあれば、耳鼻咽喉科を受診してください。
検査としては終夜睡眠ポリグラフィという器械で睡眠中のいびき、呼吸状態、酸素の濃度、心電図などを測定します。簡易型の器械もあり、自宅でのモニターも可能です。また、内視鏡、レントゲンなどで、のどや気道の狭窄部位を調べます。 耳鼻科的鼻咽腔の狭窄がなく、睡眠中の無呼吸がある一定以上になった場合、持続的陽圧呼吸(CPAP)という夜間酸素マスクを装着して呼吸をサポートする方法があります。専門のクリニックに紹介いたします。


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顔・くび疾患

顔面神経麻痺 ハント症候群 顔面けいれん 三叉神経痛 頚部リンパ節炎
急性耳下腺炎 おたふくかぜ 急性顎下腺炎 唾石症 顎関節症
甲状腺腫 甲状腺癌 正中頸嚢胞

顔面神経麻痺

ある日突然に、口からお水が漏れたり,目が閉じないことで気付くことが多いようです。原因はウイルス感染、ストレスなどが考えられています。治療はステロイドホルモン剤の点滴とともに、リハビリテーションが重要です。発症から時間が経過してしまうと治り難くなるので、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。


ハント症候群

水痘帯状疱疹ウイルスによる感染です。顔面神経麻痺の他に顔や耳に水疱が出来て、痛みを伴います。痛みが後遺症として残ることがあるので、注意が必要です。


顔面けいれん

眼の周り、口の周りが自分の意志とは関係なくピクピク動いている状態です。原因を調べるために脳神経外科をご紹介いたします。
治療の一つとしてボトックス注射が有効です。当院の脳神経外科でも加療できます。ご相談ください。


三叉神経痛

顔面の知覚をつかさどる三叉神経の痛みです。こめかみに神経節があり、そこから眼、鼻、口へと3本の神経が伸びていますので、これに一致した痛みがあります。内服、神経ブロックなどが有効ですが、効果の無い場合は手術という方法もあります。


頚部リンパ節炎

細菌や、ウイルスにより扁桃、咽頭などに炎症が起こると、反応性に頚部リンパ組織が腫れて痛みや発熱を起こします。扁桃、咽頭などに症状が無くても頚部リンパ組織のみが腫れることもあります。基本的には炎症が治まるとリンパ節の腫れも治まってきます。症状が続く場合は、まれにリンパ節の腫瘍や、癌のリンパ節転移なども考えられるため、耳鼻咽喉科を受診してください。


急性耳下腺炎

耳の下にある唾液腺の炎症です。頬の内側に唾液腺の出口があるのですが、ここから細菌が入り込み、食事などの唾液分泌時に耳下腺の痛みと腫脹が起こります。薬で炎症を抑えるのとともに、唾液腺をマッサージして唾液の排泄を促してあげるのが有効です。


おたふくかぜ

ムンプスウィルスによる感染です。耳下部の腫脹、痛みを生じ、発熱もあります。成人男性が罹患した場合、睾丸炎を併発する場合があり、注意が必要です。
急性耳下腺炎との鑑別診断のために血液検査をお勧めしています。


急性顎下腺炎

顎の下にある唾液腺の炎症です。舌の下側に唾液腺の出口があるのですが、ここから細菌が入り込み、食事などの唾液分泌時に顎下腺の痛みと腫脹が起こります。薬で炎症を抑えるのとともに、唾液腺をマッサージして唾液の排泄を促してあげるのが有効です。


唾石症

唾液の通る管の内に石が出来て、食事などの唾液分泌時に痛みと腫脹が起こります。顎下腺に出来ることが多いです。石が口腔内から触診できたり、炎症を繰り返す場合にはCTなどの検査をお勧めします。治療法は、手術で石を取り除くことです。


顎関節症

顎の関節の炎症です。顎の関節は耳の前にあるため開口時に耳の痛みを伴います。口腔外科に紹介します。


甲状腺腫

甲状腺の良性腫瘍です。女性に多い病気です。CT、超音波、血液検査などで経過を見ていくのが良いかと思います。


甲状腺癌

甲状腺の腫瘍の中でも、まれに癌があります。首の前や頚部リンパ節が腫れてきたら、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。


正中頸嚢胞

先天的に首の前(舌の付け根)に袋が出来ます。炎症を起こすと腫れて大きくなります。基本的には経過を見ていくのが良いかと思いますが、まれに悪性のものもありますので、耳鼻咽喉科を受診してください。


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